最優秀作品(豊橋商業)

12月 1st, 2011

<最優秀作品>

「中学生とのふれあいの中で」

県立豊橋商業高等学校

3年生になり課題研究の授業が始まりました。8講座ある中で一番人気は検定取得講座。私もそうしようと考えていましたが、「小中高連携講座」が少し気にかかっていました。結果、私は「小中高連携講座」に決まりました。第2希望だったけれど、内心うれしく、これからの授業が期待でいっぱいでした。

年間で4つの企画があり、その1つ目の企画が中学校で商業科目について説明する授業体験でした。先生から去年の様子を聞いて、今年の案を考えました。体験に参加する中学生は毎年変わるので、去年と同じ内容でもかまいません。しかし、私たちの中で同じにするのは嫌だね。もっと工夫したいね。ということになり、今年は仕訳から仕訳集計表を作成する事と電卓の操作方法、そして本校のアピールをする事にしました。

全体の流れをどうするか相談し、メンバー10人で分担。私の担当は仕訳をする上で必要な簿記の簡単な知識を説明することでした。まず、簿記って何だろう?3年間簿記を学んできましたが一言で簿記を説明するとなると何をどのように説明すればよいのか戸惑いました。1年生の教科書を開いてみると「簿記とは…会社の利益や損失を貸借対照表や損益計算書にまとめ、財政状態や経営成績を表したもの」今の私たちにはこの文章を読めばすぐに納得できます。しかし、中学生にとっては知らない単語ばかりで文章を理解するどころか、単語の意味すら理解することができません。全く知識のない人に、1から説明することはとても大変なことだと思いました。どのように説明すれば伝わるのかを考えるだけであっという間に1時間が過ぎてゆきました。

次は勘定科目と仕訳。現金や商品は日常生活でも聞きなれた単語なので説明も簡単でしたが、売掛金と買掛金の説明に困ってしまいました。専門的な言葉で表してもその内容が中学生に理解してもらえなければ意味がありません。理解してもらうためには常に相手の知識や理解できる範囲を考えなければならず思いやりをもたなければなりません。

何時間もかけて準備をし、とうとう授業をする日が来ました。私たちは緊張しながら中学生の前に立ちました。しかし、「お願いします!」の元気いっぱいの挨拶になんだか嬉しくなり、勇気がわいてきました。先生の立場になって、始めの挨拶でこんなにも授業に対する気持ちが変わる事を感じました。挨拶1つでお互いの気持ちが近づいたようにも感じました。

まずは本校の紹介から始まり、次に電卓の操作方法の説明。パワーポイントを使い実演を織り交ぜ実習中心の授業です。中学生の様子を見ているとわからなくてもそれを伝えられない子がいたり、すらすら解く子がいたり差がありました。そんな中で次に進めるタイミングが難しく、メンバーと相談しながら進めました。

いよいよ私の担当になったのですが、ハプニング発生!あると思っていたパソコンデータが見当たらないのです。急遽黒板で説明をしましたが、思うように説明できず次にバトンタッチしました。当日、リハーサルを行う時間がなく最終確認を怠ったことが失敗の原因でした。あの時に…と今更後悔しても仕方ないのですが、私の仕事は終わってしまいました。その事が次の内容に影響し、中学生は問題を解けずざわざわし始めました。しかし、他のメンバーがそれぞれ身近にいる生徒に丁寧に説明を加え少しずつ理解できた生徒たちが増えてきました。中学生達は自分で大切な個所を見つけラインを引き一生懸命に授業に取り組んでくれました。メンバーも中学生になんとか理解させてあげたいという思いから必死に説明してくれ、私の失敗をカバーしてくれました。本当にうれしく思いました。みんなありがとう!と叫びたい気持ちでした。

私たちの説明が終わり最後に、授業に関するアンケートを行いました。「貴校に入学したい!」「楽しかった。ありがとう。」「体験入学に参加します」など、とてもうれしい回答がたくさんありました。はじめての体験に戸惑いながらも一生懸命やってよかったなと思いました。しかし、私自身、説明がまだまだ不十分だったので次の体験入学の授業にはこの反省を生かしていきたいと思います。

この授業体験を通して、人に教える大変さを知りました。たった1時間の授業をするのに何時間もかけて準備をしなければならず、それでも当日うまくいかないこともあり、体験して初めて感じました。何気なく受けている授業も先生方が事前準備をしてくださっているのだとわかりました。

夏休みの中学生体験入学での授業はこの経験を生かし、メンバーと力を合わせ今回以上の良い授業にしたいと思います。中学生が商業高校の事を知り、関心を持ってくれるよう心を込めて接したいと思います。

そして、この経験を生かし、いろいろなことにチャレンジする姿勢を失わず、体験を積み重ね、これから社会人として生きていく上で大切な事を学んでいきたいと思ってます